保険・制度

支援者との付き合い方とは、親に必要なのは交渉の余地

吹田放課後等デイサービス死亡事故はなぜ起こってしまったのか

吹田の放課後デイサービスの事件をご存知だろうか?

放課後等デイサービスの利用者だった男児が、命を落とし、さらに、暴力行為を行っていた事件だ。

事件発覚のきっかけは『中学生の死亡事故』放課後等デイ施設代表ら利用者への暴行容疑で逮捕…少年の両親ら『施設側に問題』と訴え 逮捕前に代表「申し訳ない気持ち」

https://news.yahoo.co.jp/articles/e28e53b72f2db9a6af41cee3b847bb76003a62ad

明日は我が身。この報道に、障害児を抱える保護者は気が気では無かったのだろうか。

大半のデイサービスが、まともな事業所であるにはかわりないが、中にはこういった問題ある事業所が存在するのも事実である。

私がこの問題で気になった点は、なぜ、この事件、事故が起こってしまったのか、という背景だった。

事故を起こしてしまった事業所が悪いのは大前提として、事故がなぜ起こってしまったのか。そこクリアにしないと、親としては不安が払拭されなかったからだ。

多くの支援者がこの事件に疑問を感じていた

多くの支援者にこの問題について話を聞いてみた。

一番多かったのが
「なぜ、2人の人員配置を約束していたのに、1人で対応していたか、親御さんとその“約束”をしてしまったのが、問題である」との回答だった。

そして口を揃えて言っていたのが
「放課後等デイサービスを運営している以上、経営のことも考えないといけない。そこに2人の人員を配置するのは難しい部分もあったのではないか。なぜ、そういった契約、をしてしまったのか」

とのことだった。

この話を聞いていて、障害児の親としての立ち位置、理解も必要であるなと改めて感じたのだ。

交渉の余地を残す

やはり、私たち障害児の親は、意見を言う、モノ申すということが日常の生活として必要な行為となっている。残念ながら。

そして、いつも意見を伝えるときに、気にかけているのは“案配”だ。

意見は100%伝えるが、それが100%形になって返ってくることは無理だ。それは何事にも置いて。では、どこまで可能か、どこまでなら配慮できるのか、という点を先方、つまり支援者側と“交渉”する術が必要になってくる。

支援者側もちゃんと交渉できる余地がある親でないと難しい部分もあると言っていた。
任せてくれるところはどーんと任せてもらったらいいし、こちらが心配な点、そして親御さんが不安な点は、お互いが納得できるまで話し合える環境、構築できる信頼関係が理想だそうだ。

とは言っても、のれんに腕押しな不毛な交渉もあるわけで。その場合は、二者だけではなく、第三者、第四者を入れる必要性が、ひとつの解決策ではないだろうか。

支援者に伺ったお話を『FRIDAY』にて記事化させていただきました。

障がい者支援施設で職員が利用者に暴行逮捕「噛まれて血を流しても耐えて」信頼を得る施設現場の葛藤

https://news.yahoo.co.jp/articles/0a9175411817212f7d86f55aa9c5a1d38b2590a3