PR

関西MEDEICAL民間救急アンビュランス 畔元隆彰代表インタビュー①「民間救急とは」

2020年以降、世界中を襲ったコロナ禍。救急車を呼んでもなかなか来ない、やっと来ても受け入れ先の病院が見つからない…。そんな状況の中、大阪で多くの人命を救う「民間救急」事業の先駆者として尽力したのが株式会社アンビュランス取締役社長・畔元隆彰氏。コロナ禍の3年間に大阪府内の約9割の自治体と契約し、約2万件もの患者搬送を担った同社の畔元氏に話を聞いた。

民間救急とは

私が2012年に弊社を創業したのは、介護事業を営む父から手伝いを頼まれたのがきっかけです。日本初の民間救急創設者による3カ月間の勉強会に参加するように言われて栃木県を訪れ、初めて「民間救急」の存在を知りました。
“関西MEDECAL民間救急“の看板で、患者搬送・病院移転(転院搬送)・イベント救護の3つの事業を行っています。
年間実績は、救急車運行委託搬送件数が8,000件、患者搬送件数が2,000件と合計1万件に達し、イベント救護事業の依頼日数も250日と、全国一です。

患者搬送事業は、入退院や通院の際に救急救命士や看護師、介護士といった国家資格を持つスタッフが同乗しサポート。緊急性のある患者さんは消防局の救急車で搬送される一方、状態が安定していても医療依存度が高い患者さんは民間救急が搬送します。
在宅での療養を希望する方が増える中、人工呼吸器などをつけたまま搬送する場合もあります。
業界では一人親方の事業者が多いのですが、弊社は行政から救急車ごと委託を受けて24時間365日、医療従事者が対応する体制です。精神疾患患者の移送依頼もあり、警察署に迎えに行くこともあります。
従業員はみな医療従事者。そのプライドと自信を持つことで、患者さんやご家族の方々に安心してご利用いただいています。

救命救急士の専門知識を生かしたい

コロナ禍が明け、インバウンドによる観光客の増加に伴い、患者搬送事業(転院搬送)で外国人患者を日本国内の病院から母国の空港まで送り届ける機会も増えています。
私が民間救急の会社を立ち上げたもう1つの理由は、救急救命士の有資格者が世の中で生かされていなかったからです。
救急救命士になるには、専門学校や大学、大学院で学んだ後に国会資格を取得する必要があります。が、その資格は消防局に入る公務員試験に合格しなければ宝の持ち腐れです。
救急救命士の資格を持っていても公務員として採用されていない若者が多いこと、消防局を中途で辞めた者もいる現状を知り、「彼らの専門知識を生かしたい」と、父親の会社に勤めていた時から感じていました。
とはいえ、創業3、4年目は大赤字のピンチに。もともとメインで始めた患者搬送事業のゴールデンタイムは午前中で、午後は人件費がかかっているのに売り上げがなくて。
そこで、次に本格的に取り組んだのがイベント救護です。

活路を見出したイベント救護事業

マラソン大会や音楽フェスなど、大きなイベントの参加者の中には、会場で体調を崩す人がいます。イベントが開催されるわずか数日間のために医師や看護師が集められても連携が取りにくく、患者との間でトラブルに発展することも少なくありません。
弊社は毎年7月に京都府宇治市の府立山城総合運動公園(太陽が丘)で行われる野外ロック・フェスティバル「京都大作戦」の救護事業を一括受託し、救護計画から消防局の立ち会いまで、すべての業務を引き受けています。
イベント業界は横のつながりがあるので、「こういうことやってくれる企業があるよ」と紹介していただき依頼が増えていき、経営は5年目に初めてトントンになり、6年目には数百万円の利益が出て一息つくことができました。

株式会社アンビュランス
〒535-0031 大阪市旭区高殿7-18-14
電話番号: 06-6954-8199
HP: https://www.kansai-medical.com/

 

後編はこちら